答えを出すのだ
あの頃はよかったなぁ、とぼやいた。
あの頃は先生がいた。
テストがあった。
問題があって、そこにはちゃんと答えがあった。
正解があって間違いがあった。
100点満点があって、0点があった。
私達は先生から出されるテストに答えるだけでよかったし。
正解か不正解かの2択でしかなかった。
でも、もう、今は違う。
テストはもう無い。先生はもういない。
私が私に問題を出して、私が私に答えを出さなくちゃいけない。
もちろんそんなことしなくても生きていける。
でも、自分で問題を出して答えを出さない日々はすごく窮屈だ。死んじゃいそうになる。
誰かに言われるがまま作業をして、毎日正解を探す。
正解以外が怖かった。誰かの目ばかり気にした。
私は「私」を生きられているのだろうか。
悩んだ。
誰も傷つけたくなくて
誰からも傷つけられたくなくて
いろんな返事を後回しした。
私の中での答えは決まっているはずなのに
みんなに良い顔をした。
こんなの後からみんなみーんな傷つく。
傷つけたことがある。
守ってない?自分のこと
責任から逃れることに精一杯で、楽して生きようとして、逆に自分の首絞めてない?しかも、みんなの首も絞めてない?
と、悩んだ。
やっぱりさ、違うよね。
変わらなきゃ。
たとえ誰かを傷つけることになっても、
自分が傷つくことになっても
それをわかって、その上で勇気を出して一歩前に進むべきだ。
私が私に問題を出した上で、私が私の答えを自分の口から出すべきだ。
そうじゃなきゃ楽しい生活にならない。
ピカピカ明るい未来にならない。
って私は気づいた。
だからね
怖いけど、不安だけど、できれば逃げちゃいたいことばっかりだけど
勇気を出して答えを出そうと思ったの。
それが誰かを傷つけることになったとしても。
本音で話さなきゃいけないと思ったの。
自分ばかり守るのはもうやめたの。
当たって行かなきゃ、本当に大切な人ならば。
答えを出した時、背筋がシャキッと伸びて
新しい風を感じることができた。
なんだか心がシュワッとした。
私が私に問題を出して 私が私に答えを出すのだ。